「寳田裁判を支援する会」ニュースNo.2
寳田裁判報告集会
4月9日午後2時開廷の裁判。傍聴席を埋め尽くした法廷では、証人の審査をめぐって双方が主張し合うものとなりました。次回期日(7月16日)には証人調べを確定、陳述書が揃えば今秋にも証人調べとなります。
裁判後の報告集会では、弁護団から裁判の内容説明と今後の日程等について報告。7月9日までに、過酷な労働の実態を示した①自宅にあったカレンダー、②職場の残っていたカレンダー、③メールの記録などの証拠をもとに準備書面を提出したい。また、「傍聴席があふれる程の支援があることに意義がある。裁判所にも『注目されている』の認識される」と支援の訴えがありました。
最後に、寳田さんから「支援の会を立ち上げていただき、皆さんに支えられて
今日の私がある」「6年間を取り戻したいー香川でこのようなことを二度と繰り返したくない」と支援への感謝とたたかう決意が述べられました。
街頭宣伝・署名活動ご協力ください
◆ 6月 1日(土) 一二時〜
田町‥マルナカ
◆ 6月17日(月) 一二時〜
三越、兵鹿町・丸亀町商店街
次回裁判期日
7月16日(火)14:00~
高松地方裁判所 4階 第2号法廷
メーデー会場で訴える 「すべての職場の労働環境の改善を!」
労働者に限りない励まし 労災認定を求めてたたかう寳田さん
パワハラや長時間・過密労働のなかでうつ病を発症し退職に追い込まれた寳田さんは、病とたたかいながら大変な苦悩のなかで労災を申請した。労基署は「労災不支給」の決定を下し、繰り返しの異議申請にもかかわらず、決定を覆すことなく今日に至っている。こんな理不尽なことが許されるわけがない。寳田さんはこんなつらいことは自分で終わりにしたいと提訴に踏み切った。
このような話をメーデー会場で参加者に伝えながら署名をお願いすると、「労災でしょ、何で?」と多くの労働者が驚く。
安倍政権は「働き方改革などと宣伝しながら、こんなに苦しい目に遭ってい
る労働者を生み出すブラック企業を放置している。
「労災認定を勝ち取り、8時間働いたら普通に暮らせる社会に」とも訴えながら
署名をしてもらった。寳田さんの勇気ある行動が香川で、全国で多くの労働者の
なかで期待を広げている。いよいよ裁判も重要な段階を迎えている。たたかいの輪を広げ、勝利するまで頑張り抜く決意を新たにしたメーデーでした。(泉敏裕)
声を挙げることの大切さ 寳田さんの発言
メーデーに参加したのは初めてでした。
寳田さんの発言を聴き、誰かが言ってくれる、してくれるではダメなことに気付
きました声を挙げないと人にはわかってもらえない事がよく分かりました。
また、組合は組合員の要求をまとめ、交渉することの大切さを改めて痛感しま
した。
さぬき市民病院労組・鹿谷 栄
寳田都子さんの訴え(要旨)
現在、高松地裁において「労災不支給決定の取り消し」を求めてたたかっています寳田都子と申します。私が被災して6年、行政訴訟を起して2年余りの時が流れました。今から7年前の平成24年1月に介護老人保健施設「明けの星」を運営する多田羅内科からの強い要請を受け、看護師長として転職をしました。ところが、そこで待っていたのは入社時の条件とは全く異なる日々でした。上司からのパワハラ、全く支援の無い孤立状態、看護師が定着しない看護師不足の常態化、休日・勤務時間外に昼夜を問わず携帯電話に業務連緒が入り、24時間心身ともに休まらない過重なストレス、膨大な業務をこなすための長時間労働など過去に経験したことがない過酷を極める過重労働の連続でした。更に、転職からわずか1年2ケ月足らずで95名の入所者を確保するノルマが達成できていないことを、看護師長であった私のみの責任として理事長から激しく罵倒された後解雇通知を受け、そこで精神疾患を発症するに至りました・・・・。
私は「仕事によって命や健康が脅かされることがあってはならない」との強い思いを持って、医療・介護現場のみならず、すべての職種の労働環境の改善、適正化を願い、たたかう道を選びました.
平成26年に「過労死防止法」が制定されたにも関わらず、全国的に長時間労働や過重労働・パワハラなどによって過労死・過労自殺、精神疾患や脳や心臓の病気の発症が増加しています。
このような情勢の中、ますはここに居られる皆様お一人お一人が働き方に厳しい目を向け、「不幸な事例を香川から出すことは許さない」という共通の思いを持っていただけることを強く願っています。
今後とも、「寳田裁判」にご関心を寄せていただき、ご支援をいただけますよう、よろしくお願いいたします。